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靴の話

医師 三浦 正巳

あけましておめでとうございます。

健康さんぽ新年号に何か書いてほしいと言われ、靴の話でもどうかなと思い(私は決しておしゃれではないのですが)書くことにしました。

私はバカの大足で、さらに大方の日本人もそうですが、甲高だんびろ。子供のころは27㎝を超える靴は極端に少なく、靴選びには相当苦労しました。やっと最近になってビスポーク(オーダー靴)を製作していただきました。その快適さはやはり素晴らしい。神田エトスクラブで3足お願いしました。宝物の一つです。

その後、B○○○○、Y○○○という通販サイトでかなり安く海外の靴を買えることを発見、幅の広めのものを選んで何足か注文しました。それでも狭い場合は幅を広げる道具があり、だいたい伸ばせます。(あまり革によくないでしょうか?)

イタリアものはやはりお洒落ですね。もちろん日本製でも世界トップクラスのものもあります(三陽山長、スコッチグレインなど)。でも、かえって高くて買えない。お気に入りはZenobi、Baldinini、Stefanobranchini、Doucals等。Santoni、Ferragamoは高くて買えない。イギリスはGrensonとClarks(しか持っていない)、アメリカAldenも高いのでパス。もちろんすべて革靴で、やはりカーフレザーが一番いい。コードバンは高くて買えない。スエードもなかなかいいですよ(手入れも楽)。ソールは革がおすすめ。足になじむとスニーカー以上に快適です。(雨の日はやはりゴム底のほうが気楽です)

製法はなんといってもグッドイヤーウェルト。Zenobiはイタリア(フィレンツェ)のくせにこれがほとんどです(イタリアはマッケイが主流)。スキンステッチ(シャドーステッチ)も素晴らしい。スペインのBerwick1707、インドネシアのJalanSriwijaya(なんとハンドソーン)もほぼすべてグッドイヤー。この2社は比較的安く、超お勧めです。すり減ったら底革を張り替えていけば間違いなく一生ものです。

靴の手入れですが、実はこれが非常に大切です。しかも自分でしなければいけません。よく月に1回とか言いますが、そんなにできるわけがない!よくて季節ごと、下手すりゃ年1回なんてこともあります。道具も必要、ブラシは汚れ落とし用、ワックス塗り用、磨き用(できれば豚、馬、羊毛で3種類)。ワックスを塗る小さいブラシも便利。ワックスは栄養、磨き用、鏡面仕上げ用(なくていい)と2~4種類。色が変わればまたその分を追加。スエード用スプレー、毛羽立て用のブラシ、汚れ落としの消しゴムぐらいかな。ワックスのおすすめは月並みですが栄養、磨き用ではクレム1925とコロニル1909。チャンスがあったらどうぞ。

最後に一つだけ。男の場合ですが、冠婚葬祭用の靴は必ず黒、銀付き革(普通の革、スエードはだめ)で内羽根ストレートチップがベスト。なければ内羽根プレーントウ、どうしてもだめなら外羽根でもいいですが、ブローギングはなし。きれいに磨いてください。靴下は黒のロングホーズ(ハイソックスのこと、スネが出ないように)をお願いしたいと思います。

医者を筆頭に医療関係者は服装に無頓着な人が特に多いように思います。

私はあまりこだわりませんが、実際、服装で人を見る人が結構います。靴を見ればその人の格がわかるという人までいます。健康センターの職員としては、誰が見ても恥ずかしくない服装をするとカッコイイかなと思います。

 

  • 私のBerwick1707内羽根ストレートチップ(写真左)と
  • Zenobiスキンステッチ(写真右)です。

 

「健康さんぽ97号」

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